オベリスクの頂点へ。「ドンドコ沢ルート」3話/全3話

「オベリスクの日」(詳しくは第1話をご覧くださいませ。)ということで11月11日から紹介しているドンドコ沢ルートで行く鳳凰三山の地蔵岳・オベリスクの頂点を目指す旅。

第1話の、青木鉱泉から「南精進ヶ滝(みなみしょうじがたき)」までに引き続き、第2話では、「鳳凰ノ滝」「白糸ノ滝」「五色ヶ滝」までを紹介しました。

鳳凰ノ滝(ほうおうのたき)

白糸ノ滝(しらいとのたき)

五色ヶ滝(ごしきがたき)

五色ヶ滝から標準タイムで約1時間ほどで「鳳凰小屋(ほうおうごや)」に到着します。

地蔵岳への最短ルートは、今回使わせていただいている「青木鉱泉(あおきこうせん)」からの「ドンドコ沢ルート」。そして、青木鉱泉からほぼ北に直線距離で1.2km弱(林道で約4.7km=車で約20分)の場所にある「御座石鉱泉(ございしこうせん)」からの「燕頭山ルート」の2つがあります。

鳳凰小屋は、この2つのルートの合流地点(または、分岐点)となっています。

ちなみに、鳳凰小屋から燕頭山ルートへ約5分~7分ほど下った場所に「富士見岩(ふじみいわ)」と呼ばれる少し有名なスポットがあり、その名の通り、渓谷の先に富士山の美しい姿が見られます。

さらに余談になりますが、鳳凰小屋から標準タイムで約1時間30分ほど下った場所にあり、ルート名の由来になっている「燕頭山(つばくろあたまやま・つばくらあたまやま)」は、このような場所です。標高2105m、平坦な笹原です。

ドンドコ沢ルートは沢に沿って進むのに対して、燕頭山ルートは尾根を進むルートになります。そのため、かなりスリリングな場所も通過しますが、尾根ならではの高度感ある風景が楽しめたりするのもこのルートの特徴です。

鳳凰小屋出発後は、約1kmの距離を、高度で350mほど上げていきます。最後、山頂直前では地蔵岳の特徴的な白い砂地に変わるのですが、ここまでの疲労と、滑りやすい砂地の足場の悪さが相まって、登山者に追い込みをかけてきます。

そうやって進むこと、鳳凰小屋から標準タイムで約1時間20分。全行程で約6時間20分の場所にある地蔵岳の山頂オベリスクの麓に辿り着きます。白く美しい砂地の中に、天を衝くようにそびえるオベリスクにただただ感動するばかりです。

ドンドコ沢からの登山道は左方向になります。この写真は、オベリスクに背を向け、真正面の雲の先に薄っすら見える鳳凰三山の最高峰「観音岳」を望んでいます。観音岳:2841m

地蔵岳の山頂は厳密には、このオベリスクの頂点だといわれています。オベリスクへの初登頂は、1906年(明治39年)7月15日 にイギリス人のウォルター・ウェストンが達成しました。地蔵岳:2764m

下記で紹介する3枚の写真は、再び、別の日に「のんびり登山」をした時のものになりますが、その場に居合わせた登山者の方が写っていますので、オベリスクがどんなところにあり、どんな大きさのものか、お分かりいただけるかと思います。

ちなみに上記写真に白い砂浜のように写っているオベリスクの麓は「賽の河原(さいのかわら)」と呼ばれています。以前紹介した「白山(はくさん)」の旅の時にも申しましたが、山において「地獄谷(じごくだに)」と呼ばれる場所はけっこうよく見られるように、「賽の河原」もなかなか多い場所です。もちろん地元の山である八ヶ岳にもあります。

「地蔵岳」というだけあり、ここにはたくさんのお地蔵様がいらっしゃり、それぞれの優しい表情で見守ってくださっています。

上記写真を見てお分かりいただけたかと思いますが、地蔵岳山頂付近には来れても頂点であるオベリスクに上ることはかなり難しいです。人の大きさをはるかに超える巨大な石柱からは、落ちると軽い怪我では済まないことが容易に想像できるため、安全に上るならば、専門の技術と装備を持って臨む必要があります。

実は、当日の私は、2人で登山をおこなっておりました。私は、アスリートとしての側面を持っておりますので体力的に長い距離は踏めますが、それは安全なトレイルに限られます。しかし、今回一緒に登山した方は、山仲間であり親友でもあるのですが、クライマーです。このオベリスクの頂点に挑めたのは、彼の力があったからでした。

彼=I氏のことを私は、尊敬(その他いろいろな意味など)を込めて、こう呼んでいます・・・

提督(ていとく) と。笑

以下、I氏のことは親しみを込めて「提督」で呼ばせていただきますが、当時、提督には本当にお世話になりました。クライマーである提督だけなら簡単に行ける場所であったはずのところ、私が安全にオベリスクに上り、下りられるように、十分な装備を整え、最後の最後までサポートしていただきました。

実際に上るときの状況や上り方については、他のブログなどでも詳細かつ丁寧に紹介されていますので割愛させていただきますが(実際には必死すぎて写真を撮る余裕がありませんでした笑)、提督と一緒に上ったオベリスクの頂点はこんな場所でした。登山者でも、なかなか辿り着けない場所からの風景です。どうぞごゆっくりお楽しみください。

知名度、標高、日本人の誰もが認める日本一の霊峰「富士山」。そしてその右手前側に鳳凰三山のひとつ「観音岳(かんのんだけ)」があります。

富士山:3776m

右奥に日本二位の標高を誇る「北岳(きただけ)」。その奥に北岳をはじめとする「白峰三山(しらねさんざん)」が連なっています。

北岳:3193m

「甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)」です。ここから見ると、花崗岩で白く輝く山頂とピラミッド型の山容、そこから伸びる日本三大急登の黒戸尾根が一層美しく見えます。

甲斐駒ヶ岳:2967m

そして私の大好きな、地元の母なる山「八ヶ岳」です。清里から見る切り立った厳しい山容も、南に位置するここからは本当に美しい裾野の広がりが見てとれます。

八ヶ岳(赤岳):2899m

最後に、かけがえのない親友のひとりと、この素晴らしいオベリスクの頂点に一緒に立てたことの喜びと感謝を、ここ記します。そして、スクリーンの向こうのみなさまひとりひとりにも、今回もブログを通じて一緒に旅をしていただいて心から感謝申し上げます。

いつも本当にありがとうございます。

オベリスクの頂点へ。(3話/全3話)

<おわり>

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