見神の滝

ここ八ヶ岳南麓にある山梨県北杜市清里からほぼ南、直線距離にして約56kmほどのところに「早川町(はやかわちょう)」はあります。

早川町は山梨県の南西に位置し、山梨県の中では一番西に位置している町です。北部・西部を南アルプス(赤石山脈)、東部を櫛形山系、南部を身延山地に囲まれた山間地域で、面積の約96%は山林となっています。急峻な地形に集落が点在し、町のほぼ中央を町名の由来にもなった富士川の支流「早川」が流れています。

今回は、この自然豊かな早川町の奥、硯(すずり)で有名な「雨畑(あめはた)地区」にある「見神の滝(けんじんのたき)」をご紹介させていただきたいと思います。

ときの山梨県知事、吉江勝保氏(官選42代知事:1947年、公選初代知事:1947年~1951年)が「見神の滝」と命名しました。それまでは「大滝」という名前で呼ばれていたそうです。

見神の滝にはこのような言い伝えがあります。

“二段目の滝つぼに金があるといわれ、何人かの若者がこれを取って長者になろうと試みたが、断崖絶壁のため、すべて失敗した。寒中は下の方から氷が盛り上がってくる。その量が多いほど、その年は豊作といわれた。”

はっきりとした資料を確認することができませんでしたが、滝の落差は40m級とも55mともいわれています。落差40m以上の迫力と白く一直線に伸びる美しさを兼ね備えた、山梨を代表する名瀑のひとつといえるでしょう。

かつて、滝の手前に水車小屋がありましたが、現在はなく、車が停まれるスペースとなっています。そのため、駐車場からのアクセスは徒歩0分という最高の場所にあります。

だだ、この場所自体に来るまでのアクセスはかなりの時間を要します。しかし、自然が大好きな方には南アルプスの厳しくも美しい景色の一端が迎えてくれることでしょう。

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