※これは過去にあった、愛すべき出会いや思い出を、筆者独自の視点でご紹介しているシリーズでございます。(おかげさまで第六回目)
ある秋の日、お気に入りのお花屋さんで可愛らしい店員さんに出会いました。
店員さんは「バコパ スコーピア」を薦めていました。
では、ここからは、可愛らしい店員さんに、この花について説明してもらいましょう。
名前と属名について
「バコパ」はオオバコ科ステラ属の多年草です。アフリカ、カナリア諸島原産で主に「ステラ」という名前でも流通しています。これは、旧属名がゴマノハグザ科「バコパ」属で、現在の属名がオオバコ科「ステラ」属だからです。要するに、新旧の属名が入り交じって流通しているだけで、当然ですが植物としては同じものです。
特徴について
茎は立ち上がらずに地面に這うように伸び、細かく枝分かれして小さな葉を密に付けて茂ります。開花期間が長く、春~秋にかけて白やピンク、紫色、淡いブルーの小花を咲かせ続けます。花の大きさは、小さいもので5mm、大輪種は1.5cmほどになります。
白花のスノーフレーク、薄いブルーのライラックミストをはじめとして色々な園芸品種が出回っています。また、葉に斑の入る品種も知られています。大輪タイプ、中輪タイプがあり、近年では八重咲きタイプも登場していますが、夏は花弁の枚数が少なくなり、一重に近くなります。
用途について
普及し始めてからの年月は比較的浅いのですが(1990年代ヨーロッパからと言われています)、用途の広さ、かわいらしさなどから一気に人気の高まった草花です。丈のある草花と合わせて高低差を付けられるので、寄せ植えにも適しています。バコパは茎がやわらかく枝垂れて育つので、ハンギングバスケットや寄せ植えの端に植えつけて、鉢の縁から垂らして育てるのに適します。
繁殖について
繁殖については、さし芽が簡単ですが、タネをまいてふやすこともできます。ただし、自家不和合性という性質のため、1品種ではあまりタネをつけません。数品種並べて栽培していると、交配してタネがつきます。高温多湿が苦手なので、夏は半日陰に置き、冬は凍らせなければ戸外でも冬越しできます。
ガーデンの星?
ちなみに、ステラという名前は、ラテン語で「星」を意味します。そんな意味も込めて名付けられた花かもしれませんね。
お買い上げ、ありがとうございました☆