新府桃源郷(with 2018年の開花状況)

様々な花が顔を出す美しい季節に入りました。

今回は、この季節の花である「桃の花」咲き乱れる「桃源郷」をご紹介させていただきたいと思います。ここ山梨県北杜市のお隣、八ヶ岳の裾野の先に位置する韮崎市(にらさきし)の「新府桃源郷」という名前の、とても美しい場所のお話です。

新府桃源郷はどこにあるの?

八ヶ岳の南麓を有する、ここ北杜市には「七里岩(しちりいわ)」という場所があります。

七里岩とは、長野県諏訪郡の「富士見町」から、北杜市の「小淵沢町」「長坂町」「大泉町」「高根町」「須玉町」の一部を経て、韮崎市の中心地まで達する「台地」です。

これは、約20万年前に発生した八ヶ岳の山体崩壊による「岩屑流(がんせつりゅう)(※1)」が形成した平坦地で、西側の「釜無川(かまなしがわ)」と東側の「塩川(しおかわ)」によって浸食崖が形成されたものです。

※1)岩石の破片、土壌、泥などが空気と混合して一気に斜面を流れ下る現象。山体崩壊に伴って発生する。流水と混合する「土石流」、高温の火山ガスと混合する「火砕流」と区別される。「岩屑なだれ」とも呼ばれる。

なかなか文章ではイメージしにくいかもしれませんが、この台地を上空から見ると北から南に向け「鋭い刀」のような「ツララ」が伸びているような形状をしており、JR中央線(下り)の「韮崎駅」から先はこの台地の上を走っています。

「Google マップ」の「航空写真」で見ると、これがとても良くわかります。興味がありましたらぜひ一度見ていただけると、とても楽しいと思います。

「新府桃源郷」は、この美しい台地「七里岩」の上、山梨県の韮崎市あります。

新府桃源郷はどんな場所?

新府桃源郷は、その名の通りたくさんの「桃」の木が植えられている場所です。

元々、山梨県は「フルーツ王国」と呼ばれているように美味しい果物の多い場所です。農林水産省の統計によると「ブドウ」「モモ」「スモモ」「ネクタリン」「キウイフルーツ」「プルーン」「カリン」「つがる(リンゴ)」「柿」は全国シェア10位以内、なかでも「ブドウ」「モモ」「スモモ」は全国シェア1位を誇ります。

新府桃源郷は、前述したように山梨県の北西部「七里岩」という台地の上に位置し、約60ヘクタールという広大な面積を誇ります。山梨の高品質なモモが実る「桃の木」は、季節にはとても美しい桃の花で彩られます。それが無数に咲き乱れる様子はまさに「桃源郷」と呼ぶにふさわしい場所といえます。

とくに「新府」は、「南アルプス」「八ヶ岳」「茅ヶ岳」などの山々の眺めが良く、台地というロケーションと相まって天空にあるかのようです。実際、切り立つ崖に囲まれ、二つの川に挟まれたこの場所は自然がつくった要塞として重要な拠点でした。NHK大河ドラマ「真田丸」でも登場した武田氏最後の城跡「新府城跡」も存在しています。

2018年の開花状況は?(4月7日現在)

新府桃源郷の桃の花は、山梨県内の中でも開花時期が遅めなのが特徴です。

見ごろは例年4月初旬~4月中旬頃ですが、今年は、桜開花の全国ニュースに象徴されるように早めで、4月2日には開花が確認され、4月5日にはほぼ満開を迎え、見ごろとなっています。韮崎市観光協会によると、来週末までが見ごろとのことです。

詳しくは「韮崎市観光協会」のホームページをご覧くださいませ。新着情報が更新されていますので、念のため行かれる前などにご確認いただけたらと思います。

新府桃源郷*お花見気分で*フォトギャラリー

ここからは、新府桃源郷に行けない皆様は「行った気分」で、これから行く皆様は「下見気分」で、お花見していただけるよう、とくに天気が良かった日の写真を集めてみました。お茶など飲みながら、桃源郷の美しい風景を、どうぞごゆっくりお楽しみください。

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