“ 夏の花壇を彩る花として親しまれ、暑さに負けず、力強く咲く姿が魅力的 ”
NHK「趣味の園芸」より
その魅力は、NHK「趣味の園芸」でもこのように紹介されている「モナルダ」。
八ヶ岳南麓・清里高原の標高約1270m付近に位置する我が家の庭にも例年7月中旬頃から8月上旬頃の間に、そんな素敵な花を咲かせてくれます。
モナルダは、シソ科モナルダ属(ヤグルマハッカ属)の多年草です。
モナルダと呼ばれる名前は学名 Monarda のことで、和名は「タイマツバナ(松明花)」「ヤグルマハッカ(矢車薄荷)」、また、別名「ベルガモット」「ビーバーム」「ホースミント」という多くの名前を持つ植物です。
モナルダが持つ多くの名前には、それぞれに特徴を表す由来があります。
■モナルダ
モナルダは北アメリカ原産の植物で、先住民族に古くからお茶として利用されてきました。学名「モナルダ」は、スペインの薬用植物学者 ニコラス・デ・モナルデス が1569年に書いた新大陸の薬草の記述にちなんで名付けられたものです。
■ベルガモット
「ベルガモット」という名前は、モナルダの全草には甘くさわやかな香りがありミカン科のベルガモットオレンジに似ることからそう呼ばれ、ハーブティーとして利用されます。また、乾燥させるとより香りが強くなるためポプリとしても利用されます。
■ビーバーム
上記のようにモナルダは花の香りが良く、開花時期も長めなため、養蜂家の蜜源植物(※1)として利用されることから「ビーバーム」とも呼ばれています。また、ミツバチが好むことから受粉が必要な植物の近くに植えると実付きが良くなります。
※1)蜜源植物(みつげんしょくぶつ)とは、ミツバチが蜂蜜を作るために花から蜜を集める植物。
■タイマツバナ
モナルダは草丈1m前後。現在多くの園芸品種が存在しており色も、赤・ピンク・紫・藤・白・黄と多岐にわたっています。しかし、原種の花は緋色で、揺らめく炎のような姿を松明(たいまつ)に例えたことから「タイマツバナ」と呼ばれるようになりました。
■ヤグルマハッカ
「ヤグルマハッカ」という和名も、タイマツバナと同じで見た目の特徴からその名の由来があります。意味はまさに、矢車のような花が咲く薄荷(ハッカ=ミント)です。
個人的感想ですが・・・語呂の響きが、忍者が使っていそうな特殊な武器か技名のように感じます。ちょっと大きい声で「ヤグルマハッカ!!」と叫ぶとそれっぽくなります。
過去に無いくらい暑い日々が続いている2018年の夏。
しかし、そんな灼熱の暑さの中でも変わらず花を咲かせてくれたモナルダの情熱的な緋色は「燃え続ける想い」。甘くさわやかな香りは「安らぎ」。そんな、素敵な花言葉にふさわしいものを心に届けてくれます。