7月から8月になると、オレンジ色の地に濃褐色の斑点があるユリの花が見られるようになります。そんな良く目立つ色でありながら、花弁はくるっと反り返り、申し訳なさそうにうつむき気味に咲く、なんともかわいらしい花です。
このユリ、オニユリ(鬼百合)という日本の平地から低山まで普通に見られる花なのですが、とくに高地や、ここ八ヶ岳南麓の高原の見られるものは山地性で一回り小さいコオニユリ(小鬼百合)が多いです。
オニユリとコオニユリの違いは、オニユリは葉の付け根に暗紫色のムカゴ(※1)を作るのに対して、コオニユリはムカゴを作りません。
※1)ムカゴ(零余子)とは、植物の栄養繁殖器官ひとつで、主として地上部に生じるもの。離れ落ちたり、採取してまくと新たな植物体を生じる。
名前の由来は、花の色や形が赤鬼のように見えることから鬼百合(オニユリ)、小さな鬼百合だから小鬼百合(コオニユリ)になったといわれています。
しかし、名前は「鬼」でも花言葉は「賢者」だったりします。
2017年8月22日現在、ここ八ヶ岳南麓の高原のコオニユリも場所によってはまだまだ見頃を迎えております。