【賢者の森 的】山梨:峡北地域のおすすめ温泉4選【四天王】

2017年11月26日「1126=いいふろ=良い風呂」の日から、毎月26日後最初の投稿を不定期で、お風呂ネタをお送りしている「風呂の日シリーズ」。ここでは、温泉好き・お風呂好きな筆者が、温泉で出会った愛すべき出会いや思い出、ときに、各地の温泉・お風呂をご紹介していけたらと思って始めたシリーズでございます。

このシリーズも不定期ながら今回(2018年11月28日)で一年を迎えることができました。その「記念」というほどのものではありませんが、今回の「風呂の日シリーズ」は、山梨県の最北「峡北地区(※1)」の温泉で、地元民の私がとくにお気に入りの温泉を「賢者の森的 四天王」と題しまして4つご紹介させていただきたいと思います。

※1)山梨県峡北地区とは、山梨県の最北に位置する地域で、北側が「北杜市(ほくとし)」、南側が「韮崎市(にらさきし)」となっています。特徴として、東に「奥秩父山地」、西に「赤石山脈(南アルプス)」、北に「八ヶ岳連峰」を持ち、自然がとても豊かで水がとてもきれいなことでも知られています。

ちなみに、今回ご紹介させていただく4つの温泉はそれぞれ山梨県峡北地区の東・西・南・北にほぼ位置しており、雰囲気も個人的に少しぴったりだと思っていることから、「四神(ししん)」という、中国の神話で天の四方(東西南北)を司る霊獣になぞらえてみました。どうぞ今回もそんな「賢者の森」特有のファンタジー風味をお召し上がりください。(笑)

※誠に申し訳ありませんが、各温泉施設(外観)の写真も併せて掲載したかったのですが、すべての写真が用意できなかったため、今回も文章のみでお楽しみください。なお、今後、写真が用意できましたら写真を掲載のうえ更新させていただきたいと思います。今後とも、何卒よろしくお願いいたします。

ー もくじ ー

①【東の青竜】

②【南の朱雀】

③【西の白虎】

④【北の玄武】

⑤おまけの・・・

⑥温泉成分の読み方

【東の青龍】ラジウム温泉郷「増富の湯」

1.ロケーション

山梨県峡北地区の東側に位置し、この山域の一部関係者の間では「東」アルプスとも呼ばれるほど日本アルプスに匹敵する広大な山域と豊かな自然、そしてそこから流れ出る美しい水がつくる渓谷を有する奥秩父山地。その山間にひっそりと隠れ里(隠し湯)のようにあるのが、ラジウム温泉郷(増富温泉)です。

この温泉郷の中心を流れている本谷川は、ここから直線距離で約8.5kmという近場ある奥秩父山地の盟主「金峰山(きんぷさん)」に端を発しており、また、日本百名山のひとつでありクライミングのメッカとしても有名な「瑞牆山(みずがきやま)」の登山口までも道のりで約8.1km、車で約24分という近い場所にもあることから「増富の湯(ますとみのゆ)」は、そんな奥秩父の名峰たちに優しく包まれるような場所にある温泉で、そのお湯もまた、名湯といえるような特徴がありながら、どこか優しい雰囲気があります。

2.温泉の特徴

この温泉は、地下300mから汲み出された源泉のかけ流しで、25℃・30℃・35℃・37℃という温度差のある源泉があります。

かなり濃い黄土色の源泉は温度帯を見てもお分かりいただけるように、かなりぬるめです。それだけに夏の暑い日は、とても気持ちが良いですし、何より、身体に負担が少なくゆっくりと長めに入れるのもポイントです。

ただ、煮立つような・・・(笑)熱々の温泉を好む方には少し物足りなく感じるかもしれませんが、この源泉のかけ流しとは別に大きなラジウムの鉱石が湯船に沈められている42℃くらいの高温の湯もあります。

私はこの増富の湯のぬるい源泉に入ると、なぜかものすごく深い眠りに落ちてしまうのですが、実は、周りを見渡せば私に限らず大部分の人々が起きてられないような状態に陥っていますので、たくさん人で混んでいてもけっこう静かなことが多い温泉でもあります。そんなポイントを抑えてか、寝湯も多めです。

実は、このぬるめの温泉で眠くなる現象には理由があります。

37℃前後~40℃のぬるい温泉(お風呂)に入ることで自律神経は副交感神経が優位に立ちリラックスモードになります。現代人の生活にはリラックスする時間が少ないとも言われ、心身の疲れやストレスを感じる生活をされている方には、副交感神経を優位にする時間を意識的につくると良いとされています。

そのため、のんびり・ゆったり・癒されたい方にとくにおススメの「優しい」温泉・増富の湯。この温泉に入ったあとの清々しさ(個人的感想)は、この山域を流れる「清流」のようで、まさに山梨県峡北地区、東を護る四神の「青竜」です。

3.源泉泉質

含二酸化炭素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉

(高張性中性低温泉)

【南の朱雀】韮崎「旭温泉」

1.ロケーション

山梨県峡北地区は、北の北杜市と南の韮崎市を合わせてそのように呼びます。今回ご紹介している峡北地区の温泉四天王で一番南に位置している「旭温泉(あさひおんせん)」は南の韮崎市、それも南アルプス側の旭地区という少し高台になっている地域にあります。

前述したように、韮崎市の旭地区は高台になっているので、場所にもよりますがかなり景色が良く、南アルプスを背に八ヶ岳、奥秩父山地の山々、そして富士山への展望が抜群です。また、眼下には韮崎市の街並みや富士川の上流側である釜無川の流れも望めたりもします。

ここ、韮崎市の自慢としておそらく一番に挙げられるのは、なんといっても・・・2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞された「大村智(おおむらさとし)」氏の出身地(当時は北巨摩郡神山村→のちに合併して韮崎市となる)だということでしょう。

旭温泉から北へ約3.2km、車で約6分の場所には、そんな大村さんが集めた多くの美術品とともに美術館ごと韮崎市へ寄贈された「韮崎大村美術館」があります。

2.温泉の特徴

今回ご紹介する賢者の森 的、山梨県峡北地区の温泉四天王の中では、温泉施設の規模、湯船を含むいろいろなものの広さや大きさが一番コンパクトなのがこの旭温泉です。

とはいえ、木の温かみを感じるこぢんまりした温泉施設は小綺麗にされており、バルコニーから見られる富士山の風景に至ってはかなりの絶景と言えるものです。

私個人の感想ではありますが、ここに過不足を感じたことは一度もありません。

小さな脱衣所で準備を整え浴室に入ると大きな湯船がひとつに、シャワーが5つあります。ここまでは、本当に普通に温泉・銭湯の雰囲気なのですが、ここから、旭温泉の神髄とも言えるアンビリーバボーでファンタスティックでアメージングな時間が始まります。。。

温泉好きの方はとくに、その温泉の評価はその泉質にかなり寄ると思われますが、旭温泉はこの泉質が凌駕しています。湯船に近づくとすぐに気付くのは、無数の細かい泡で、湯口に近い場所ほど白く濁っているように見えるくらい強烈な炭酸の湯が特徴です。実際にこの湯に入ってみると間もなく肌に泡が着き始め、みるみる泡で覆われるほどになります。

源泉のかけ流しのため湯口と湯口から一番遠い場所では、温度や泡の量(着き方)に若干の差がありますが、ストレスを感じない38℃~40℃くらいのお湯は、ゆったりと長く湯を楽しめます。熱い温泉好きの皆様には少しぬるく感じるかもしれない温度ではあるのですが、この温泉のすごさは、 “ 信じられないくらい体が温まる ” と、いうことです。

炭酸泉の効果として、「血管を拡張して血行を促進する」という働きがあります。そして、血行が促進されると血流量が増え体が温まります。また、血流がスムーズになることで、滞留した老廃物や疲労物質・発痛物質が流れやすくなり、疲労回復・腰や肩をはじめとする体のコリ、痛みの軽減に効果があります。さらには血管の柔軟性が上がるため血管の若返り(老化防止)効果も期待できると考えられています。

実は今回、賢者の森 的 四天王としてご紹介している山梨県峡北地区の4つの温泉は、それぞれがこの地域を代表するような山の麓に存在しています。旭温泉は南アルプスの裾野にあり、西へ約12kmの場所にはこの山域屈指の名峰である鳳凰三山(薬師岳・観音岳・地蔵岳)の稜線が屏風のように、見守るように並んで君臨しています。

「鳳凰(※2)」の足元にありながら、炭酸泉の効果で「火の鳥(※2)」のように身体はポカポカ、血管の若返り効果も期待できて、日常の疲れからフェニックス(※2)のように甦り(?)、山梨県峡北地区の南を護るように存在する旭温泉はまさに、四神の「朱雀(※2)」と呼ぶにぴったりの温泉です。

※2)鳳凰とフェニックス(火の鳥)と朱雀は、ともに伝説に登場する神獣で、似たような神々しい鳥の姿をしているので混同しやすいのですが、厳密には同一のものではないといわれています。とはいえ、諸説ありますが現在では「火」の属性を有していることはほぼ共通の認識となっています。

3.源泉泉質

ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉

(低張性弱アルカリ温泉)

【西の白虎】甲斐駒ヶ岳温泉「尾白の湯」

1.ロケーション

賢者の森 的、山梨県峡北地区の温泉四天王で西に君臨しているのが白州・尾白の森名水公園内にある甲斐駒ヶ岳温泉「尾白の湯(おじらのゆ)」です。

その名に冠する通り、峡北地区の西側にある南アルプス屈指の名峰「甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)」の、まさに御膝元と言えるような場所にあります。

甲斐駒ヶ岳の登山口である尾白川渓谷まで距離にして約1.7km、車で約5分という場所にありながら、ウィスキーや天然水(ミネラルウォーター)でも有名な南アルプスに磨かれた白州の水で育まれている特Aランクのブランド米「梨北米(りほくまい)」の水田のそばにあり、とてものどかな雰囲気です。

2.温泉の特徴

尾白の湯には「赤湯」と「白湯」があります。

赤湯は、地下深部から毎分160リットル湧出してくる湧出温度39.5℃、溶存成分1キログラム中3万ミリグラムを超える日本最高級の超高濃度温泉です。

温泉法による有効成分基準値の溶存成分総計の約30倍、バリウムイオン30倍、リチウムイオン20倍、スロトンチウムイオン10倍、臭素イオン10倍、メタホー酸5倍、ヨー素イオン2倍という極めて多様な濃度の高いミネラルを含有する、豊臣秀吉が愛した日本三大名湯「有馬温泉」型の濃い天然温泉です。

超高濃度温泉型の中でも、この赤湯の源泉は、バリウムイオン、ストロンチウムイオンが特に濃い、極めてユニークで貴重な天然温泉です。

白湯は、上記の名湯と白州尾白川天然水の名水を1対9の比率で混合した温泉です。温泉の中に含まれる溶存成分は1キログラム中3千ミリグラムという普通の単純温泉の3倍以上の濃度を有する温泉です。

温泉の水のきれいさは、その温泉ごとに設置されている循環装置などの規模や性能にも依存するとは思いますが、尾白の湯(白湯)の水のきれいさは日本の名水百選にも選ばれている「白州・尾白川」にあってものすごく澄み切っていてきれいです。とはいえ、10%で混合されている源泉(赤湯)の特徴である塩味はしっかりとあり、その温泉効果も十分に期待できます。

この尾白の湯に入る際のポイント(注意点)として、シャワーや水道の蛇口があり身体を洗う場所が(昔から)少々寒いです。夏はあまり気になりませんが、冬はかなり寒さを感じる方も多いと思いますのでお身体を冷やさぬよう十分にお気を付けください。

また、温泉の入浴法としてより高い温泉効果を得るために「温泉から上がる際には、温泉をシャワーで洗い流さず軽く拭いて上がる」というものがあるのですが、この温泉に関しては、塩味がかなり強い温泉ということもあり、シャワーで洗い流さずに上がると、後々、少々ベタベタした感覚になるのが気になる方もいらっしゃるかもしれません。

実はこの温泉、源泉の成分が強すぎて、私の兄弟はちょっと苦手だったりします(肌がピリピリするらしい)。実際、成分が強すぎるために飲用の許可が下りなかったそうです。。。(笑)ただ、個人的にはここの温泉に入ったあとの回復感は半端なく、「白州・尾白」の力強く美しいのお湯をたとえるなら、まさに西を護る四神の「白虎」です。

3.源泉泉質

ナトリウムー塩化物強塩温泉

(高張性中性温泉)

【北の玄武】スパティオ小淵沢「延命の湯」

1.ロケーション

八ヶ岳連峰の南端に位置する「編笠山(あみがさやま)」の麓に広がる山梨県北杜市の小淵沢は、戦国時代にこの地を治めていた武将「武田信玄(たけだしんげん)」の時代から信濃侵攻が本格化する中でつくられた軍用の街道や狼煙台(のろしだい)、江戸時代においても番所が置かれる交通・戦略の要所でした。

時代は移り変わった現在でも、JR中央線の特急の停車駅でありJR小海線の始発駅にもなっている小淵沢駅や、中央自動車道の小淵沢インターチェンジもあることから八ヶ岳南麓周辺への旅の要所となっています。この地に「延命の湯(えんめいのゆ)」はあり「道の駅こぶちさわ」のすぐお隣です。

編笠山の登山口であり、武田信玄が陣を敷き狼煙台を置いた観音平の近くには、とある湧水があります。現在、野生動物の水飲み場にもなっており、衛生面に問題があることから飲用は不可となっているのですが、かつては兵の士気を倍増したと伝えられる貴重な水でした。

この湧水は「延命水(えんめいすい)」と呼ばれていて、延命水が使われなくなった今では、この地から湧き出る温泉「延命の湯」が、ここを訪れた現代社会を戦うツワモノたちの士気を倍増(?)しています。

2.温泉の特徴

延命の湯は、ここまで紹介してきた四天王のうちの3つに比べると、多くの人が驚くほどに普通に感じるであろう温泉です。(笑)

実はこの延命の湯、昔は、透明感のない(濃い)ミルキーグリーンの温泉だったのですが、現在は、透明感のある若干エメラルドグリーンの色味がかかったように見えるお湯になっています。

室内に大浴場と水風呂、露天にぬるめのお湯と熱めのお湯がありますが、お湯が見た目に派手だったり、においを放っているわけでもありません。また、この温泉から見える風景が絶景というわけでもありません。

ただ、この延命の湯の良さは、長年使わせていただいているからこそ分かったことがあり、温泉から上がった後、身体の温かさの持続が長めだということが挙げられます。(あくまで個人的感想です)

温泉に入った瞬間は少し「熱っ」と思うかもしれない温度ですが、入っているうちに不思議と絶妙な温度に感じてきます。

実はこの内湯、意図的ではないと思いますが、表層の温度と深層の温度が若干ではありますが違っていて、表層は熱め、深層は超絶妙な湯加減です。(これもあくまで個人的感想です)これは、 “ 表面が油でコーティングされていることで冷めない熱々のスープ ” の理論か!?と、思えるようなお湯です。

また、深めの湯船は肩までしっかりと浸かれることもポイントですし、表層の少し熱めの湯が首周り肩周りを温めてくれます。ただ前述したように外湯には、熱々の湯と、ぬるい湯(40℃くらい)とがあり、熱々温泉好き・ぬるま湯にどっぷり浸かりたい皆様にも、それなりに、ご満足いただける温泉かと思います。

中国の神話における四神のひとつである玄武は、亀のような姿をしています。(厳密には脚長の亀に蛇が巻きついた姿で描かれています。)そして、中国においても、亀は古来より「長寿と不死」の象徴とされてきました。

派手さはないものの、泉質のデータも示すように確実な実力を備えた力強い良泉はまさに武神(武=武神)。山梨の北で地元とこの地に訪れた人の健康と長寿を支える「延命の湯」はまさに北を守護する「玄武」様です。

3.源泉泉質

ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉

(低張性弱アルカリ性高温泉)

【おまけの黄龍】白州塩沢温泉「フォッサマグナの湯」

最後に、おまけとして第五の王者をご紹介させていただきたいと思います。「おまけ」とは申しますが、これまでにご紹介した山梨県峡北地区の温泉の四天王に匹敵する泉質を持っているため、古来より中国の神話で東西南北を守護する四神と並んで中央を守護するといわれている「黄龍」になぞらえてご紹介させていただきたいと思います。

1.ロケーション

これまでご紹介させていただいた四天王は、それぞれ東西南北を守護するように、山梨県の峡北地区を代表する山域の名山の麓にありましたが、実は今回ご紹介する温泉は、位置的には経度でいうと西の「尾白の湯」よりさらに西にあり、緯度でいうと北の「延命の湯」と同じくらい、そして山梨県と長野県の県境のギリギリ山梨県側です。

そして面白いのは、八ヶ岳連峰の最南端と、赤石山脈(南アルプス)の最北端に近いところで、そのちょうど間のような場所にあるということです。この境界のような狭間の谷を、南アルプスの「鋸岳(のこぎりだけ)」から流れ出る「釜無川(かまなしがわ)」(←下流側で富士川となる川)が流れており、そのすぐ川岸にその温泉はあります。

ちなみに、この地点では釜無川を境にして上流側に向かって右側が長野県、左側が山梨県となっているので、そのすぐ左側の川岸にあるこの温泉はギリギリ山梨県となっています。

その温泉の名前は白州塩沢温泉「フォッサマグナの湯」といいます。

温泉名にもなっているフォッサマグナとは日本の主要な地溝帯のひとつで、北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界、地質学においては東北日本と西南日本の境目となる地帯(面)のことを指します。そして、フォッサマグナという地帯には東側と西側に境界線である構造線(活断層)があるのですが、西側の「糸魚川静岡構造線」のほぼ上に位置しているのがフォッサマグナの湯です。

フォッサマグナの湯は、その活断層の地下深部、開口部の割れ目から湧出している温泉です。そのため、ここのお湯はたびたび「ガイア(大地の女神)の贈り物」といったような紹介がされています。

2.温泉の特徴

フォッサマグナの湯の源泉は二源泉あります。

第一源泉は、古来より多くの先人の病を癒してきた湯治場的古湯「塩沢温泉」であり、一般的に “ 硫黄のにおい ” といわれる硫化水素臭のやや強い、中性・塩泉系単純低温泉です。

第二源泉は、地下600mの断層破砕帯から湧出する、pH=9.95の高アルカリ性、高濃度のナトリウム・カルシウム塩化物泉となっています。

温泉は、露天に約40℃の「中温浴」、屋内に圧注浴を備えた約42℃の「高温浴」と、寝湯を備えた約38℃の「微温浴」、そして、サウナと水風呂があります。

フォッサマグナの湯は、2018年12月現在「DUNLOP SPORT CLUB(ダンロップスポーツクラブ)」が運営しており、多種のトレーニングマシンが設置されていたり、休憩所が広めだったりと、温泉施設自体は大きめです。しかし、温泉(浴室)自体は、かなりこぢんまりしており、前述した旭温泉より少し広めくらいの大きさです。

また、ここを旅した方がブログや旅情報サイトに紹介されていたりもするように、古くからこの地で親しまれていることもあり、若干、ローカル感が漂う・・・良い意味で味わい深い温泉です。(笑)私は、泉質およびお湯のきれいさ第一主義なので、あまり気にならない性格なのですが、この辺は、人によっては好みが分かれるところです。。。

ただ、今回、四天王と併せてご紹介させていただいているだけあって、お湯の良さは申し分無く、私が過去活動させていただいていたとあるスポーツの現役時代には、大事な大会への調整中には必ずといって良いほど使わせていただいていました。その節は、ガイアの神様と、温泉施設を維持・運営する皆様のおかげで、ベストが尽くせました(笑)

私の過去のアスリート活動についてはこちらの記事をどうぞ

ありがとう100th 秘めた想いは未来へと(2018/3/3)

また、ここの寝湯に入ると、増富の湯と同じように、かなり深い眠りに入ってしまうところも特徴です。

今回、賢者の森 的、山梨県峡北地区の温泉の四天王として、ちょうどこの地域の東西南北に位置していたこともあり、それぞれ東西南北の四方を守護する四神「青竜」「白虎」「朱雀」「玄武」になぞらえてご紹介させていただきました。

最後にご紹介させていただいた「黄龍」は本来は東西南北に対して中央を守護する神獣なのですが、かすかに硫(硫化水素)香るこのフォッサマグナの湯は、日本全体という広い規模で見た時に東北日本と西南日本の境目に位置する、まさに日本の中央に位置する「黄龍」と称するにふさわしい秘湯です。

3.源泉泉質

含硫黄・ナトリウム・カルシウムー塩化物泉

(低張性アルカリ性低温泉)

源泉泉質の読み方

源泉の泉質(=正式な泉質名)は、いくつかの要素の分類とその組み合わせによって決まっています。ここでは、それらを簡単にご紹介させていただきます。

浸透圧による分類

■低張性・・・等張液より浸透圧が低いもの【旭温泉】【延命の湯】【フォッサマグナの湯】

■等張性・・・等張液(=体液の濃度)と浸透圧が等しいもの

■高張性・・・等張液より浸透圧が高いもの【増富の湯】【尾白の湯】

※高張性泉は、体に温泉の成分が浸透しやすい反面、湯あたり・脱水しやすい。また、肌が弱い人は温泉に負けることもあるので正しい(身体に合った)入浴法をする必要がある。

※低張性泉は、体に温泉の水分が浸透しやすいので、身体に優しい。肌がシワシワする。

水素イオン濃度による分類

■強酸性泉・・・・・pH2未満

■酸性泉・・・・・・pH2~3未満

■弱酸性泉・・・・・pH3~6未満

■中性泉・・・・・・pH6~7.5未満【増富の湯】【尾白の湯】

■弱アルカリ性泉・・pH7.5~8.5未満【旭温泉】【延命の湯】

■アルカリ性泉・・・pH8.5以上【フォッサマグナの湯】

※酸性泉は、殺菌効果があり皮膚病に効きやすい。

※中性泉は、肌に優しい。

※アルカリ性泉は、美肌効果が高いことで有名です。

温度による分類

■冷鉱泉・・・25℃未満

■低温泉・・・25℃~34℃未満【増富の湯】【フォッサマグナの湯】

■温泉・・・・35℃~42℃未満【旭温泉】【尾白の湯】

■高温泉・・・42℃以上【延命の湯】

泉質による分類

溶存物質量1g/kg未満、かつ湯温が25℃以上のもの

■単純泉

溶存物質量1g/kg以上を有するもの

■二酸化炭素泉

■炭酸水素塩泉【増富の湯】【旭温泉】【延命の湯】

■塩化物泉【増富の湯】【旭温泉】【尾白の湯】【延命の湯】【フォッサマグナの湯】

■硫黄塩泉【延命の湯】

指定された特殊成分を一定の値以上に含むもの

■含鉄泉

■含アルミニウム泉

■含銅-鉄泉

■硫黄泉

■酸性泉

■放射能泉

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