雨のち、美し森。

2017年の10月は2つの台風が日本列島に荒れた天気をもたらし、季節を一気に進めました。とくに、超大型で非常に強い台風21号は10月23日に静岡県御前崎市付近に上陸し、北から寒気を引き込んだため、北海道では広く雪が降りました。(このとき、札幌では初雪となりました。)

また山においても、富士山で初冠雪が観測され、翌日にかけて関東周辺など本州の山々も雪化粧しました。実際、このタイミングで八ヶ岳も初冠雪となりました。詳しくは「八ヶ岳の初冠雪2017」の投稿記事をご覧くださいませ。

今回は、台風21号が過ぎ去った直後の10月23日に「美し森(うつくしもり)」で撮った風景をお届けします。突き抜けるような美しい青空も良いですが、空に、動きや彩りを添えてくれる雲もなかなかおもしろいものです。今では雪さえ降れば冬景色完成となるような清里高原ですが、当時の秋の風景も併せてお楽しみください。

当ブログで「美し森」をご紹介するのは初めてとなりますので簡単に説明させていただくと、美し森は、ここ八ヶ岳南麓にある標高1543mの山(丘)で、清里高原を代表する名所のひとつでもあります。一応、山頂には2等三角点もありますので、日本各地の三角点を探す「三角点ハンター」のみなさまにもお見知りおきをお願いします。

山頂付近からは、富士山、南アルプス、秩父山地へ抜群の眺望を誇り、八ヶ岳登山の「真教寺尾根(しんきょうじおね)」ルートの登山口としても知られています。また、6月中旬から下旬にかけては、レンゲツツジの群生が咲き誇る名所でもあり、毎年開催されている「清里高原つつじ祭り」は今年で70回(70周年)を迎えることができました。

美し森には約50台の無料駐車場があり、365日24時間開放されています。美し森の頂上は、ここから15分ほど、つづら折れの急登を上りきったところにあります。ちなみに、辛すぎて途中で引き返した観光のお客様を見たことがあります・・・。

だだ、賢者の森では、一瞬で頂上付近に到着です。富士山の方に向かって続くかのような雲がとてもおもしろく感じ、光のあたっている場所と影になっている場所のコントラストがとてもきれいでした。

上記写真からやや右が南アルプス方面です。

さらに右に視線を移し、右奥に見えるのが八ヶ岳です。

上記写真から真後ろを振り返ると、秩父山地の山々が見られます。

この道はやがて、真正面の雲の中にそびえている八ヶ岳最高峰の赤岳へと至ります。ディズニー的に、この先に魔女とかが住んでいる城がありそうな暗黒感です。

しかし、たまに、山に光が降り注ぎます。

下記は上りとは別のルートで下りています。美し森に限らず、上りと下りを別ルートにするのは個人的にはとても好きですし、計画的に可能であれば、おすすめです。

見る方向によって空模様がまったく違うところもおもしろいです。

木道を下りていくと「林道川俣線(りんどうかわまたせん)」にぶつかります。林道川俣線は、美し森を起点とし、川俣川沿いに上流方面に進む林道です。林道にぶつかったところで左に進むと美し森の駐車場に戻ります。

ちなみに、右に進むと川俣川上流の地獄谷へ、途中にある分岐を左に進むと八ヶ岳横断歩道というトレッキングコースに入り、川俣川をわたり県営八ヶ岳牧場へと抜け、やがて北杜市小淵沢の観音平に至ります。

下記写真は林道を地獄谷方面に向かって撮っているものになりますが、台風21号の影響により山の上方から大量に水が流れたことで、林道を削り、川のようになっていました。

下記写真は美し森駐車場方面に向かって撮っているものになります。左に見えている木の階段が、今し方、美し森の頂上から下りてきた道になります。

目の前のゲートを越えると、美し森の駐車場に到着となります。

ただ、川はひたすら続いています。

林道の砂利が押し流されてこのようになっていました。

雨上がりの美し森一周の旅お疲れ様でした。出口で待っているのが、秋に美しく真っ赤に染まるシロドウダンです。清里高原の紅葉はほぼ終わってしまっているので、次にこんな風景と会えるのも来年ということになりますが、今回はそんな秋の風景と、突き抜けるような晴れの日には無い、雲がつくる光と影の美しさなど、うまく伝えられていたら幸せです。

” 高原の旅をより鮮明に演出する! 美しの森 ”

みなさまの生活にそっと花を添えたい* 賢者の森

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